子供の成長や親子のふれあいにかかせない絵本。幼児期の親子の読書タイムは親が文章を読み、子供は絵を見ながら物語を想像し内容を理解することが多かったのではないでしょうか。しかし小学校に入学し、ひらがな・カタカナを読み書きできるようになります。「絵」や「表現」を楽しんでいた絵本から 卒業し少しずつ一人で本を読めるようになってくるでしょう。また、学校での朝読書が始まり自分で本を読む時間も増えてくると思います。しかし、
「どんな本を選んでいいか分からない…」
「難しすぎると読書嫌いにならないか心配…」
と本選びに悩んでる方も多いのではないでしょうか。そんなときにおすすめの本を紹介します。
定番シリーズ
シリーズ化されるには理由がある。一度は読んでみるべき作品。
ざんねんないきもの事典
作:佐々木政一/文化創作社
日本の植物学者であり作家でもある佐々木政一さんによって書かれたこのシリーズは、いろいろな面白い生きものに関する情報が満載で、写真やイラストも豊富です。
例えば、各生きものについて面白い事実や驚きの特徴がたくさん書かれています。そして、大人でも思わずクスっと笑ってしまうような読みやすい文章とわかりやすい図解がたくさんあるので、誰でも楽しく学ぶことができますよ。
また、シリーズはこれまで8作品あり、累計500万部の発行部数を記録しています。それぞれ異なるテーマや生きものが取り上げられていて、新しい巻が楽しみなシリーズです。
りんごかもしれない
作:ヨシタケシンスケ/福音館書店
子どもたちに向けた奇想天外な物語で、想像力を刺激し、楽しさと驚きを与えてくれます。
物語のはじまりはひとつのりんごから。男の子の「かもしれない」想像力がユーモアたっぷりに描かれています。読んでいる間ずっと笑顔になれることでしょう。
ヨシタケシンスケさんの本には他にも
- ぼくのニセモノをつくるには
- おしっこちょっぴりもれたろう
- もう ぬげない
- ぼくはいったいどこにいるんだ
など、話題の作品が複数出版されています。ヨシタケシンスケさんワールドを覗いてみてはいかがでしょう。
おしりたんてい
作:トロル/ポプラ社
NHKアニメで大人気のおしりたんていシリーズ。
絵本・よみもの・コミックと年齢や好みに合わせて選べる3パターン出版されています。
どんな時も冷静沈着、趣味はティータイムと読書というIQ1104の頭脳を誇る名探偵のおしりたんていが様々な難事件を解決する中で、おしりマークを見つけたり、迷路やまちがいさがしの要素があったりと楽しみながら読み進めていけます。子供たちがつい口に出したくなる「しつれい こかせていただきます」という決めゼリフももちろん書かれています。
かいけつゾロリ
作:原ゆたか/講談社
大人も子供も知らない人はいないんじゃないかというぐらい有名な、かいけつゾロリシリーズ。
アニメだけではなく映画化もされて話題になりましたね。
原作者の原さんは「本が嫌いな子でも楽しめる本を作ろう」という思いでゾロリシリーズを作ったそうです。
そしてなんと現役東大生の100人のうち8割が小学生の頃に読んでいた!というデータも!?
ドキドキワクワク、そして伏線回収できたときの喜びと感動も味わえ、夢中になって読める作品です。
100かいだてのいえ
作:いわい としお/偕成社
絵本になりますが、ぜひ手に取ってみて欲しい一冊です。なぜこの絵本をご紹介したのかというと未就園児から小学生まで長く長く楽しめる本なんです。主人公のトチくんが空まで届くふしぎな家を、のぼって各階に住むいろいろな生きものに会いながら頂上をめざします。縦に長い画面が大迫力で、次はなにかな?と夢中になってページをめくる楽しみがあります。
- 日本図書館協会選定図書(2008)
- 全国学校図書館協議会・選定図書(2008)
を受賞していて、「ちか100かいだてのいえ」「もりの100かいだてのいえ」などのシリーズも発行されています。
がっこうのおばけずかん
作:斉藤 洋/講談社
こちらもアニメ、ドラマ、映画と実写化までされた超有名作品。
○○のおばけずかんシリーズは累計150万部を超えるまさに”おばけ”児童書。
大場毛町に住んでいるヒロシは普通の男の子だったが、
ひょんなことから おばけと一緒に「おばけずかん」作りをお手伝いすることに。
どの本から読んでも楽しめるのでお気に入りのおばけを見つけるのも楽しそうですね。
ルルとララのおかしやさん
作:あんびる やすこ/岩崎書店
女の子向けの本をご紹介。
はじめて出会う読み物シリーズとして文学書デビューにぴったりなルルとララ。
小学生のルルとララがおかしやさんをオープンします。
動物のお客さんとのかわいいお話と子供でも作れるおかしのレシピ、どちらも楽しめます。
全23巻
ロングセラー
親世代も読んでいた名作。子供たちにも読み継いでほしい作品。
ふたりはともだち
作:アーノルド・ローベル/文化出版局
仲良しのかえる、がまくんとかえるくん。ふたりの間で繰り広げられるのは、濃くて、可笑しくて、ちょっぴり切ない……様々な愛すべきエピソード。アーノルド・ローベルの「がまくんとかえるくん」シリーズは幼年童話の傑作として、子どもから大人まで、たくさんの人たちに40年以上も愛され続けています。
そのシリーズ第1作目が『ふたりはともだち』、5つのお話が収録されています。
そのなかで最後のお話「おてがみ」は国語の教科書に掲載されています。心優しい「がまくんとかえるくん」のやりとりにほっこり温かい気持ちになれます。
赤毛のアン
作:ルーシー・モード・モンゴメリ/Gakken
作/10歳までに読みたい世界名作シリーズの一冊。
同シリーズは他にも「あしながおじさん」「西遊記」「ガリバー旅行記」他多数。
フルカラーのイラストのタッチや巻頭の物語レビューなど読みやすい工夫がたくさん施されています。
世界の名作デビューにぴったりです。
エルマーのぼうけん
作:ルース・スタイルス・ガネット/福音館書店
エルマーが「どうぶつ島」に囚われている りゅう のこどもを助ける冒険の旅へと出発します。
とってもユニークで斬新なアイデアで動物たちと知恵比べ。
お互いが満足する解決策を見出していきます。
描かれている島の地図を見ながら自分もわくわくと冒険した気持ちになれます。
読書好きになるにはすぐに手の届くところに本がある環境が良いとされています。何度も同じものを読んだり、その時は興味がなくても数か月後に急に読み出す本もあります。まずはお子さんの興味のあるジャンルだけではなく色々な本に触れることで興味や関心も広がっていくでしょう。本選びの参考にしてみてください。
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